ウェブ広告で集客するべきはどっち?潜在層と顕在層の違いを解説

ウェブ広告においてこれから集客を始めようと思っている方の中にはどの層に自社の商品は広告を出せば勝手に売れると信じ、どういったターゲットに出稿していけば反応が良いのか?ということを理解せずに広告を配信し、失敗してしまう方も多くいらっしゃいます。

ウェブ広告においては集客する媒体によって「潜在層」と「顕在層」というターゲットに分け、費用対効果の高い集客方法をお伝えします。

ウェブ広告に関してはやみくもに配信すれば良い訳ではなく、その配信する広告によってターゲットとなるユーザーが決まります。

そして、その配信する側の媒体、ジャンル、商品の内容によってターゲットが変わるという点と併せて、その商品名を知っているのか、それともその商品で解決できる悩みを自分で把握できているかどうかという点が、今回お話するポイントになります。

広告運用においてリピーターを増やすには

皆さんが解りやすい「飲食店」を例に挙げましょう。

飲食店から「集客がうまくいかない」というご相談を多くいただきますが、ほとんどが「リピーターを獲得しないといけない」というところで悩まれています。ただ、リピーターが増えない原因はそもそも、お店の場所を知らない、存在も知らない人にはリピーターになってもらえません。

まずはそのような人たちを獲得するための施策、集客手段が不足していることが多いと言えます。

ターゲット層を理解しよう

今回の図解でいうとリピーターというのは「既存層」になります。

どのようなジャンルにおいても、顕在層は「なにで悩みを解決できるのかをわかっている」というターゲット層です。これは飲食店でいうと「今日はどこで食べようかな」と考えているターゲット層です。

飲食店における顕在層はお店の場所もある程度知っていて、どういう店であるかも知っていて、行ったことの有無にかかわらず、「今日はどういったところでお金を使おうかな」と思っている層です。

「今日は飲みに行こうか、それとも食事だけにしようか」と言っているような準顕在層、「今日は暇だな」というフワッとした考えで、お店の場所も知らない、「今日はどういうふうに時間を潰そうかな」と考えている潜在層があります。

顕在層から既存層に移行するにつれて、ユーザー数は少なくなります。リピーターが少ない、お客さんが少ないと言っているお店、商品、企業は、そもそもこの既存層が少なくて、既存層や顕在層ばかり増やそうとしているパターンが非常に多いといえます。

しかし、実際は潜在層や準顕在層の部分に自分のお店・商品を知っていただいて、ここから集客をしてお客さんを増やしていくべきです。

ウェブ広告で狙うターゲット層は

このようにターゲット層を理解していないと本当に増やすべき潜在層を無視して、顕在層・既存層の集客を頑張ってしまう傾向が起こりがちですが、ウェブ広告では顕在層・既存層よりも潜在層・準顕在層のお客さんをどんどん取り入れることを得意としている部分があります。

集めたいお客さんの売りたい商品・サービスへの認知度をしっかり把握していくと、どういったターゲット層を集客していけば良いかが、わかりやすくなってきます。

ウェブ広告に関しては、出稿する媒体によって顕在層と潜在層のそれぞれにおいて得意・不得意があります。

ほとんどの場合、自社のホームページでよく検索されるキーワードというのは「顕在層」の部分になります。たとえば、「口臭対策グッズ」で例をあげますと、検索エンジンで検索されるキーワードは「口臭」「対策」というふうに、自分の口臭をすでに分かっているという前提で集客するのが顕在層の集客になっていきます。

顕在層を集めるには、SEO対策での集客や、Google広告やYahoo! 広告などのキーワード広告がメインの集客媒体になります。

逆にグノシー、スマートニュース、あとはFacebook広告、インスタグラム広告、Twitter広告、LINE広告などのSNS広告については、「潜在層」の集客を得意としていて、この層はユーザー数が非常に多いです。

顕在層というのは自分の悩みに気付いていますが、自分の悩みにまだ気付けていない潜在層のユーザーは数が多いので、潜在層のユーザーに自分の悩みに気付いてもらい、悩みを顕在化させるような広告を見せることで、そこからのあなたの商品・会社を見つけてもらい、流入がふやしていくことができます。

つまり、潜在層に気付きを与えるような広告を出していくことが集客数を増やしていくことができるポイントといえます。

まずは潜在層に広告を出稿しよう

たとえば、検索エンジンにおいて、関係のないワードで検索を増やしていって、集客する方法があります。

口臭対策の例で言いますと、「新入社員に好かれる上司」という記事・検索ワードで集客して、「身だしなみ・清潔感がある上司が好かれる」とか、「アドバイスをくれる上司が好かれる」という文の中で、清潔感の部分において「口臭対策をしていないとどんなに良い上司でも嫌われます」という記事によって口臭対策グッズの販売に繋げていくという方法です。

SNS広告では「あなたのマスク匂っていませんか?」という広告を出稿し、実はマスクが匂っていると周りを不快にさせるような口臭があるので、それを対策した方が良いですよというような広告・記事を見せることによって、関連の商品に誘導して集客に繋げていくことができます。

どのようなジャンルにも言えますが、やはり顕在層よりも潜在層が「悩みに気付いていない」のでユーザー数は多くなっていきます。

潜在層はあなたのお店・サービスの存在に気付いていないターゲット層なので、SNS広告でSNS映えする写真や、商品を使って得られるメリットを紹介する動画などを使い、気付きを与えてる広告を出稿していきましょう。

SNS広告は渋谷だけに広告を出す、札幌市と小樽市だけに広告を出すなど、地域を絞ってに広告を出稿することも可能なので、最初は狭い範囲、低い日予算からでも潜在層に向けての集客を始めてみると、広告の費用対効果が高くなります。

「気付き」を与えて「行動」を起こさせよう

ウェブ広告においてこれから集客を始めようと思っている方は、集客して行動を起こさせるまでの敷居が低いので、顕在層の集客ばかりをやりたがる傾向があります。

先ほどの例で出てきた「口臭対策グッズ」は商品名のキーワードとか、「口臭 対策」のような悩みをそのままの検索したようなキーワードで集客をすることが多いです。

こうしたキーワードのほうが口臭対策グッズは売れやすいのはもちろんなんですが、顕在層はユーザー数も少ないのに、同じキーワードで出稿するライバルも多く、ウェブ広告では広告費が高騰しやすいのです。

逆に、先ほどの「好かれたい上司」「マスク匂っていませんか」のようなSNS広告は、実は広告費が低いのに、集客できるユーザー数が多いのです。

潜在層にしっかりアプローチをして、気付きを与える記事・広告を作っていくと、結果的に広告費に対しての費用対効果が高くなっていきます。

潜在層の購買意欲や欲求は既存層や顕在層に比べて低いですが、潜在的に悩んでいる人はたくさん存在します。たとえば、ダイエットが必要だけれど、まだ行動に移していない人はたくさんいます。

健康診断で数値が悪かったのに行動に移していないとか、出産後に太ってしまったけど、「出産したら太るよね」と、言い訳を続けている人も多いでしょう。そのような人に「ダイエットはそんなに難しくない」とか、「ダイエットしないとこんな危険性がある」と潜在層向けの広告で気付きを与えることで、ダイエットに向かわせることができます。

顕在層向けの広告でうまくいかないという人は、潜在的に悩んでいるけれど悩みに目を向けていないターゲット層に、目を向けさせて行動させるような広告を出稿していきましょう。これは、すでにダイエットの方法や、筋トレの方法を検索している人に対してよりも、費用対効果が高い広告になります。

ウェブ広告においてこれから集客を始めようと思っている人は顕在層に向けたキーワード広告よりも、潜在層に対してのSNS広告やニュース面に出る広告を使っていくことをおすすめします。